「利用者の様子を見ていて、『いいな』と思うシーンは、農園にあるベンチに座ってボーっとされている様子や、畑で友達ができて談笑したり会話を楽しまれている様子なんだ。」
どの野菜ができたとか、どんな作業をされている、でもないシーンだったのが面白かったです。
農家さんであったことのあるオーナーさんにとっては、野菜の作り方や出来なんかはこれまでに散々やってきてわかっていることで、興味があるのはそこに携わる人たちが時間をどう楽しんでどういう過し方をされているか。
都市農業の価値は、輸送コストがかからない生活圏で自分たちが消費する生産物を作っている、というのが一つなんですが、都市だからこそ、日常ではない時間の流れを感じたり、体験ができたり、そんなシーンを生み出すきっかけになることも大事なポイントなんです。
でも実は、ボーっとしていたり畑で友達とコミュニケーションをとっている時間に、野菜のことを見ていますし、知らず知らずのうちに自分の畑に手入れをしているはず。
自然と野菜も元気に育っていくという好循環。
野菜を育てる、手入れをする、この作業をしに行く、という目的ではなく、「農園でボーっとしてみよう」「あの人とお話しをしよう」そんな動機で畑に出かけてみてはいかがでしょうか。
マイファーム 種まき事業部 田村征士
