農天気代表 小野淳さんの『農』天気ブログ
農作業がストレスを軽減する!?・・・って当たり前のようですが
~順天堂大&NTTコムの実証実験はじまる~
このブログを読んでいるような方々は、たぶん農作業をとおして楽しさや幸せ感をゲットしている方々と思います。
園芸療法などの言葉もあり「何をいまさら」と感じる方も多いかもしれません。
しかし、実際に数値に換算するとどのくらいストレスは軽減しているのでしょう?となるとちょっと気になるのではないでしょうか?
そんな実験が公式にスタートして私も少し協力しております。
プレスリリースもこの通り出ています。
順天堂大学とNTT Comが農作業によるストレス軽減に関する実証実験を開始
~ウェアラブル生体センサhitoe®を活用し、医科学的に確立した手法の普及を目指す~
https://www.juntendo.ac.jp/news/20181107-01.html
ストレス計測は今まで「幸せホルモン」とも呼ばれるオキシトシンなどの計測によって実証されてきましたが 、唾液の検査による高度な検査で検査費用もかさむとのこと。
そこで今回NTTコミュニケーションズと組んで、着衣型のセンサーを装着して心拍数などを計測しながら農作業。唾液の検査も同時に行い、相関関係を調べるということが今回の実証実験の狙いです。
NTTと東レが共同開発した心拍数などを測れる着衣型センサーhitoe®の詳細はこちら→
http://www.ntt.co.jp/ntt-tec/special/hitoe/index.html
さらに今回の面白いところがいわゆる「農業」ではなく市民農園活動のような「農作業」にスポットを当てた点でしょう。
なので1時間程度の軽農作業、つまり「初心者が土に触れるような体験」を通してストレスがどのように変化するのかを計測することとなっています。
そこで私もその作業の場所提供と、簡単な農作業の提供ということでこの実験に関わりました。
実施されたのは12/1
23名の成人被検者に集まっていただき、2グループに分かれて農作業をしました。
事前の説明とhitoe®装着と唾液採取、アンケートに答えた後
タマネギやダイコンの株元の草取りや、中耕を1時間程度、終了後にもう一度最初と同じような唾液採取とアンケートを実施しました。
この実験をとおして心拍数とオキシトシンなどのストレスを反映させているホルモンとの相関関係が明らかになれば、センサーを装着するだけでのストレス変化計測が可能になるということです。
これからどのように展開していくものなのかは未知数ですが
農園ビジネスのこれからがより企業の福利厚生や、医療行為に準ずるものとしての評価を得ていく可能性が高まっていると言えそうです。
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http://hatakenbo.org/infomation/20180518_tokyonogyocreators
文・写真 小野淳
㈱農天気 代表取締役 農夫
NPO法人 くにたち農園の会 理事長
東京・国立市を拠点に幅広く農体験を提供
「都市農業必携ガイド」(農文協)
監修・実演「菜園ライフ~本当によくわかる野菜づくり」(NHKエンタープライズ)