農天気 小野さんの一歩踏み込んだ 家庭菜園の裏ワザ【vol.25】
こんにちは、種まき事業部のませです。
味噌作りシーズン真っ只中!ということで、先週のブログではマイファームの農園で行われた味噌作りイベントのレポートをしましたが、今週の株式会社 農天気代表 小野淳さんの「一歩踏み込んだ 家庭菜園の裏ワザ」でも味噌作りについてお送りします。
小野さん流の味噌作り、また一味違うのが面白いのでぜひご自宅でも参考にして、『手前味噌』作りしてみてくださいね!
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
第25回『大豆を育てて味噌づくり体験』
関東は大雪のあとの冷え込みでまだまで雪が残っています。
寒さはもう勘弁・・・という気持ちにもなりますが、こんな時期だからこその大事な仕事があります。
『それが味噌づくり』
家庭菜園で枝豆づくりは定番ですが、大豆になるまで残して収穫する人はそんなに多くないかもしれません。でも、もし畑にちょっと余裕があるのなら大豆の栽培はおすすめです。なにせ和食というのは米、大豆、そして菜っ葉さえあればそれらしく整う感じがしませんか?つまりご飯に味噌汁、漬物の最強3点セットです。
私の畑ではここ数年毎年「大豆を育てて味噌づくり体験」というのを開催しています。
6月に大豆の種をまき、8月に枝豆としていくつか収穫(ビールを飲んで)、11月に脱穀。そしてちょうど年を越した1月2月で味噌づくりという流れです。
味噌は麹(こうじ)を使った発酵食品ですから、余計な雑菌が繁殖しにくい真冬につくるのが基本です。
この味噌づくり体験が好評で、今年はおそらく150家族以上の体験を受け入れることになりそうです。
1月に味噌を仕込んだとしても実際に食べられるのは6月以降。種まきから数えてちょうど1年かけての1大イベントです。時間をかけて熟成する感じがまたいいんですよね。
おかげさまで我が家の味噌はすべて手前味噌です。
とはいえ、私はあまり食品加工が得意ではありませんので味噌づくりワークショップ自体は妻の小野円が担当しています。
今回は裏技というよりはかなり正統派ですが、その味噌づくりワークショップの様子を少しご紹介します。個人でトライしても面白いと思います。
用意するもの
原料:大豆・米麹・麦麹・塩(分量はお好み次第ですが 大豆500g麹750g塩200gなど)
道具:味噌を漬け込む容器 1.5Lサイズ・丈夫なビニール袋・輪ゴム
※水で戻した大豆
※右上の白いのが塩、左上が麦麹、下が米麹
これだけです。手づくり味噌セットとしての商品も通販などで手軽に買うことができます。
手順
1.大豆を水で一晩寝かせる
2.完全に柔らかくなるまで茹でる(2時間ぐらい)
3.麹と塩としっかり混ぜる
4.ゆで大豆をビニール袋に入れ輪ゴムで口をしっかりとめ、クリーム状になるまでつぶす
5.③と④をしっかり混ぜる
6.容器に入れて密閉
7.夏になるまで冷暗所で寝かせる
以上です。簡単ですね。
ただしそれぞれの工程で分量や微妙なやり方の違いは千差万別。それでいろんな味噌ができるわけです。同じようにみんなでやっても同じ味噌にはならないところが「手前味噌」の面白さです。
保管場所の温度湿度によって完成のスピードも大きく変わります。
私が開催する体験では熟成していく過程も観察できるように、すべて透明のプラ容器を使っています。直鎖日光を避ければそんなに気にしなくとも何とかなります。
腐敗を避けようと冷蔵庫で保管したりすると発酵が進みませんので注意です。
時間がかかるので気軽になかなか試せませんが、小豆やインゲン豆系の豆などいろんな豆で作ってみるとさらに楽しみも広がるのではないでしょうか?
※仕込みたての味噌、ここから半年以上熟成させる
\\毎週月曜配信!!前回の「農天気 小野さんの一歩踏み込んだ 家庭菜園の裏ワザ」//
■第24回:『洗濯物といっしょに切り干し大根』はこちらをクリック
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
文・写真 小野淳
㈱農天気 代表取締役 農夫
NPO法人 くにたち農園の会 理事長
東京・国立市を拠点に幅広く農体験を提供
著書「都市農業必携ガイド」(農文協)
監修・実演「菜園ライフ~本当によくわかる野菜づくり」(NHKエンタープライズ)
株式会社 農天気 小野淳さんの情報はこちら
小野さんがcropペディアの監修を行う野菜栽培SNS【cropnet】はこちら