農天気 小野さんの一歩踏み込んだ 家庭菜園の裏ワザ【vol.23】
種まき事業部のませです。
寒い日が続いておりますが、寒さが増すと野菜の旨みも甘みもグッと増します。そんな寒さに耐えた野菜を鍋や蒸し野菜でおいしくいただきながら、春からの作付け計画に思いを馳せてわくわくしております。
さて、先週に引き続き株式会社 農天気代表 小野淳さんの「一歩踏み込んだ 家庭菜園の裏ワザ」では畑の1年の栽培計画についてお送りします
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第22回『「畑の1年の計」作付け計画の考え方 その2』
前回に引き続き新年の畑の計についてのヒントを紹介します。
作付け計画って立てているときはなんか最高に楽しくないですか?
たいがい妄想の中ではありとあらゆる作物がキラッキラの豊作で、その次の瞬間には美味しい料理に変身して食卓に乗っかってしまっているものです。
まあ、大概失敗もありますし、いざとなると草取りで手一杯だったりして「今年こそぬか漬け」とか「切り干し大根で春まで」とか思っていても実行しないことが多いんですが(苦笑)
さて、前回は野菜を植物の種類、科目で分けるというお話をしました。
科で分けるとずいぶんとシンプルにまとまります。なるべく同じ科のモノを同じ場所でと固めておくと栽培方法や時期も整ってくるので畑の整理がつきやすくなります。
中でも特に家庭菜園で人気なのは
ナス科・ウリ科・アブラナ科・マメ科・ヒガンバナ科ネギ属
といったところでしょう。
このなかでネギ属は半年以上場所をとるのでちょっと欄外で考えます。
他にもロングランで考えなければならないのがアスパラガス・イチゴ・サトイモなどです。
まずはこれらを端っこに固定してしまうのがおすすめです。
残りの ナス科・ウリ科・アブラナ科・マメ科 これらは3,4カ月で回転しますので輪作に適しています。同じ場所に同じ科を再び植えると病害虫に見舞われやすいというのが通説ですので、科でまとめて下の図のようにぐるぐるとまわしていけば分かりやすいですね。
マメ科と一緒にトウモロコシも入れていますが、トウモロコシはイネ科です。マメ科イネ科は土づくりを進めてくれるという定評があります。
なので収穫量が多く、連作障害の出やすいナス科の後にはマメ科が入るようなローテーションになっています。
本当は半年ぐらいあえて何も植えずに、残渣を随時漉き込んでいく場所などあるとより良いんですが、なかなか余裕がない場合も多いでしょう。
そういう場合は畝ごとに科を分けるとか、ミネラル系の資材を投入する、完熟たい肥を畝間に入れて栽培しながら土づくりも並行してするなど工夫するといいかもしれません。
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文・写真 小野淳
㈱農天気 代表取締役 農夫
NPO法人 くにたち農園の会 理事長
東京・国立市を拠点に幅広く農体験を提供
著書「都市農業必携ガイド」(農文協)
監修・実演「菜園ライフ~本当によくわかる野菜づくり」(NHKエンタープライズ)
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