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農天気代表 小野淳さんの『農』天気ブログ/凶悪害獣?モグラを捕まえてしまいました

農天気代表 小野淳さんの『農』天気ブログ/凶悪害獣?モグラを捕まえてしまいました

農天気代表 小野淳さんの『農』天気ブログ

凶悪害獣?モグラを捕まえてしまいました

 

※立派な爪。よくみると黒ゴマみたいな小さい目がみえますね

 
ついにモグラを捕まえました。
「ついに」っていうほどモグラを追いかけていたのか?というとそういうわけでもないのですが、思い起こせば7年ほど前、畝にネットを張る作業をしている際に、突然モグラが畝から飛び出してきたので、とっさに両手でつかみました。
なんでそこでつかむのかというと、私は基本的に生き物に対する興味が強いので、とっさに捕まえてしまったのです。
モグラを触るのは人生初体験でしたが、ショックだったのはその後。
私の手をグワッとすごい力で押し広げてスルリと飛び出し、また畝のトンネルの中にもぐって逃げて行ってしまったのです。
恐るべしモグラ。
 
私が運営する農園は東京、国立市の田園地帯なのですが、モグラはもっとも日常的に存在を感じる野生動物の一つです。モグラ塚と呼ばれる土のかたまり(トンネルを掘る際の残土を捨てたものだそうです)や畝にできた出入口らしきもの、耕していてトンネルが出現することもよくあります。
よくあるというのはまあ、実際には畑に行けば必ず何かしらの痕跡は見るというぐらい、日常的にそばにいる動物です。
じかし、じゃあ実際に動いているモグラを目にするかというとほとんどありません。
この10年ぐらいで、生きているモグラを実際に見たのは4回目、1回目は前述の通り逃げられ、2回目は瀕死のモグラがふらふらと畑を歩いているのを発見、間もなく死亡。
3回目は長女が登校中に道端で発見し、しばらく学校で飼っていたものの、家に持ち帰ってきたことがありますが、4回目の昨日、ついにわたくし43歳にしてモグラを自分の手で捕まえたのです。
ってかなりどうでもいいですねw。

※これは4年ほど前、見つけてすぐに死んでしまったやつ。毛がキレイ。

 
畑的に言うと、やはりモグラは「害獣」と認識されることが多いです。モグラ除けの音波を発する防除機や、トンネルに入ったら出られなくなる罠、ペットボトルを切り開いて風車にし、括り付けた支柱がゴロゴロ鳴るというお手製の防除具を家庭菜園などで見かけることもあります。
たしかに私も、せっかく播種したばかりの畝に思いっきりトンネルができて播種が崩れていたり、隣の水田からトンネルを伝って水が流れ込んできたりということもよくあります。
もっとも被害が大きいのは夜間にモグラを見つけた猫が、捕まえようと大暴れしたようで畝そのものがほじくられていることもありました。
しかし、土の中の通気性はずいぶんとよくなるでしょうし(モグラのトンネルは夏場で10㎝程度の深さ、冬場は30㎝ぐらいのところまで深くに移動するそうです)、そもそも駆除できるような気もしないので、目くじら立てるだけ無駄かなとも思います。
ニンジン、大根、ジャガイモなどの根菜ががっつりえぐれていることもあるんですけどね・・・あれはトンネルを掘る際にできひっかき傷か、もしくはモグラのトンネルにネズミがもぐって食害することもあるようです。
モグラ自体はミミズ、昆虫などの完全肉食で根を食べることはないそうです。
 
今回の捕獲も防除というよりも完全興味本位で、畑で仕事をしているときに土がポンポンと飛び散っているのを見かけ「おっ?」と思ったらそこから飛び出してきたのでとっさに捕まえたのでした。
こじ開け力が強力なのは体験済みだったので今回はがっしり掴み(地上での移動は遅いので割と簡単でした)捕獲に成功したのでした。
モグラは短毛ですべすべしており、それは美しいものです。そしてやはり手や爪が立派。
なかなか興味深い奴です。

※逃げようと暴れるモグラ。大きさの割にその力にビックリです。

 
さしあたり今日は大きめの水槽に土とともに入れてあります。
大食漢とのことで娘がせっせとミミズを捕まえて与えています。
 
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文・写真  小野淳
㈱農天気 代表取締役 農夫
NPO法人 くにたち農園の会 理事長
東京・国立市を拠点に幅広く農体験を提供
著書「都市農業必携ガイド」(農文協)
監修・実演「菜園ライフ~本当によくわかる野菜づくり」(NHKエンタープライズ)