体験農園マイファーム

史上初?! 体験農園で「宙炭」による環境対策はじまる@マイファーム松戸千駄堀

史上初?! 体験農園で「宙炭」による環境対策はじまる@マイファーム松戸千駄堀

こんにちは。マイファーム農園チームのまつむらです。
9月15日、晴天の中、千葉県松戸市のマイファーム松戸千駄堀にて「宙炭を体験してみよう」イベントを実施し、マイファーム松戸千駄堀の利用者など10組の方に参加していただきました。
今日はそのイベントの様子をレポートにてお伝えします♪

イベントの背景

今回のイベントの背景としては、これからの未来の体験農園を目指す姿に近づけるプロジェクト「グリーン未来活動」の1つのテーマにある「環境循環」への取り組みとしての挑戦です。実験的にやるよりもせっかくなので、みんなで楽しんでやってみようとイベントの形で企画されました。

環境を守る未来へ:マイファーム松戸千駄堀の取り組み

「宙炭(そらたん)」プロジェクト始まる!

環境に優しい次世代人工土壌「宙炭」とは・・・

農地に元肥となる有機肥料と「宙炭」を撒くことで、10aあたり約1tのCO2を削減し、約1か月で上質な農地に転換することができるという株式会社TOWINGさんが開発した環境にやさしい、今、農業界注目の人工土壌です。

もっと詳しく知りたい方はこちらからどうぞ。


株式会社TOWIN様の事業パンフレット

何やら良さそうだけれど、文字を読んだだけでは難しく、イメージもつかないということで、株式会社TOWINGの畑元遼氏をお迎えし、「宙炭」の概要、使用量の目安や投入の仕方などを説明いただきました。


畑元氏の説明の様子

実は、「宙炭」は農家や研究者の間ではすでに話題になっている資材ですが、体験農園での使用やコラボは初ということで、体験農園でどういう結果がもたらされるか未知な部分があり、参加者だけでなく、マイファームもTOWINGさんも興味津々なのです。

「宙炭」とご対面

今さらですが、「宙炭」は「そらたん」と読みます。
資材は2種類で構成されています。
どちらも一見、もみ殻燻炭や堆肥のような見た目で特に臭いは感じません。

こんなに軽いのにCO2削減効果がある!

今回、納品された「宙炭」は計算上は

約440㎏のCO2削減

となります。
とはいっても実際には目に見えないので、削減量が目に見えるとわかりやすいのですが・・・

でも、目に見えないものほど大切ですし、想像力を働かせていかねばなりません。

「宙炭」はこんな姿をしてました

  1. もみ殻燻炭状に見え、サラサラとして乾燥しています。100Lのビニール袋で密閉されており、10kgと軽く、風が吹くと飛ばされます。
  2. 見た目は1とあまり変わらず、同じく軽いのですが、1よりもやや湿度があり、微生物が付いているそうです。湿り気はそのためです。20L毎に黒い土嚢袋に入っていて何か理由があるのかと思いましたが、黒の意味はないそうです。


微生物がついていない「宙炭」


「宙炭」の荷姿

いざ、土に投入!

これら1と2を10:1の割合で有機肥料と一緒に土に投入して混ぜていきます。
草は多少混ざっても良いということで、今回、投入する面積は各区画の利用者の希望に委ねます。

15㎡ある区画の全部に投入する方、半分の方、1/4の方、それぞれの適量を入れていただきます。
15㎡全部投入する場合、1は160L程度、2は16L程度、有機肥料は普段入れているものとその適量で、区画半分の方はその半分、1/4の方はその1/4といった具合です。

普段、堆肥を入れるよりも容量としては多く、黒という見た目で圧倒されますが、軽いのため、「宙炭」だから作業として大変ということはありません。強いていうならば強風の時は舞いやすく注意が必要ということでした。

投入初日のBefore After

マイファームの農園では、個々の区画で農法や投入している肥料やタイミングも違います。その方が個々人の試行錯誤や面白さが発揮できるからです。

今回も宙炭と一緒に投入する有機肥料を「鶏糞」という方もいれば、「油粕」という方、「お手製の生ごみコンポスト」、「緑肥」などさまざまです。
そのため「宙炭」以外はそれぞれお好みの肥料を入れています。

みんな同じだったことは、マイファーム千駄堀特有の赤土が見たことがない状態になったことでしょうか!?


思っていたよりも土が黒くなりびっくり!?


自家製の生ごみコンポストと一緒に投入


よく混ぜ込みます

「宙炭」Q&A

そんな体験の中、今回、参加者から印象的だった質問を2つご紹介します。

Q.米ぬかと混ぜて良いですか?

A.生のままだと窒素飢餓を起こす可能性があるため、米ぬかを入れたいならばボカシ肥料で発酵させたものの方が良いでしょう。

Q.散布後に水をかけた方が良いですか?

A.やや湿り気があった方が微生物が育ちやすいため、土がカラカラの時は少し水分を与えてください。表面が乾いていても土の中に湿り気があれば問題はありません。後に雨が降るならば雨に任せても良いでしょう。

 

今の時期ならば2週間おいて作付け可能ということで、2週間後、さらにその先、それぞれどんな変化が生まれているか楽しみです。

イベント後記

イベント終了後、株式会社TOWING畑元氏からは

「少しでも利用者の皆様に宙炭のことを知ってもらい、今後良さを分かってもらえると何よりです。」

という感想が届きました。

今回は、「宙炭を体験してみよう」ということで、投入までをイベントとして行いました。

これからは研究機関や農家さんとは違った体験農園からの目線で、「宙炭」投入後の土、作物の生育、病害虫などを利用者のみなさんと観察していきたいと思っています。
その経過を発信、お伝えしていきますのでお楽しみに♪

 

「環境循環」をテーマにした活動の続きはこちら