農天気代表 小野淳さんの『農』天気ブログ/養蚕はじめました その2
養蚕はじめました その2
~シルクマンションへのご入居ほぼ完了~
前回、「養蚕をはじめました」ということで、おカイコさんたちの様子を紹介したのが6月11日、あれから3週間ほどたってついにこんな風にみなさん繭になりました。
飼い始めて1カ月足らずでここまでの成長・進化を遂げるとは実際に目にするとなかなか感動的です。
仲間内で「国立シルク計画」(くにたちしるくけいかく)と称して、養蚕用の卵を購入し、何人かで分配して育てています。できた繭をどうするのかまで決めていないのがみそですが・・・
成長のアルバムを日記風にご紹介していきます。
6月8日 我が家にカイコがやってきた!
卵から孵って1回の脱皮を終えた2齢幼虫を引き取りました
6月11日 成長が加速
いつの間にか脱皮して3齢幼虫に、脱皮直後はまだ1㎝ぐらいのサイズですが食べながらどんどんサイズが大きくなっていきます。食べた分だけ膨らんでいくような感じ。
6月20日 「まぶし」づくり、シルクマンション完成
4齢幼虫。すごい勢いで桑の葉を食べ続けるので、あわてて繭をつくるための部屋「まぶし」を段ボールでつくりました。
屋上アリの6階建て「シルクマンション」の完成に白ワインで乾杯
6月23日 5齢の時期に一生涯の約9割を食べる
5齢サイズは9㎝近い大きさで、ちょっとびっくりです。桑をやってもやっても食べつくしてしまうので1日2回桑の収穫に行きました。
カイコは一生のうちに食べる桑の実に88%を5齢のときに平らげます。
繭を作って成虫になって卵を産んで死ぬまでの約2週間を何も食べずに過ごすということですから、それだけのエネルギーの蓄えをしているということなんですね。
6月29日 初繭入居!
そしてついに1頭がご入居。準備した部屋に無事入ってくれて何よりです。
部屋のサイズは4㎝×5㎝
ビフォーアフター ここまで1日がかり
7月3日 シルクマンション大盛況
続々入居でマンションらしくなってきました。娘たちも興味津々です(障子が破れているのはご愛敬)
結構優良なマンション経営のように思います。迷ってウロウロしているお蚕さんは空室に誘導するといい確率で入居してくれます。
というわけでひとまず繭づくりまでの「シルクのある暮らし」あるいは「カイコのいる暮らし」をご紹介しました。
今回は10家族ぐらいで分けて育てたのですがカイコ談義にも花が咲き、見ていると飽きないし「どこで桑とってる?」トークも盛り上がります。
皆さんも「シルクライフ」はじめませんか?
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文・写真 小野淳
㈱農天気 代表取締役 農夫
NPO法人 くにたち農園の会 理事長
東京・国立市を拠点に幅広く農体験を提供
「都市農業必携ガイド」(農文協)
監修・実演「菜園ライフ~本当によくわかる野菜づくり」(NHKエンタープライズ)